1冊18,700円、それでも「ついに」の声——新潮社が半世紀分をまとめた『村上春樹WORKS』の中身
調べてみたら面白かったから、みんなにも教えたくて。
第1回配本は『1Q84』全巻で、税込18,700円。
1冊の値段としては決して安くありません。
それでも新潮社の発表ポストには「世界が待ち望んだ本格的全集、ついに刊行!」の文字が躍り、公開直後から反応が広がりました。
デビュー作『風の歌を聴け』から最新作『夏帆 The Tale of KAHO』まで、村上春樹の約半世紀分の仕事を一つにまとめる個人全集『村上春樹WORKS』が、2027年1月に刊行を始めます。
創立130周年を迎える新潮社が満を持して送り出す全16巻。
ファンにとっては待望の一報である一方、これだけの規模の全集となると気になるのは「結局、何が読めて、いくらかかるのか」という実務的な部分です。
公式発表から中身を確かめました。
先に結論をまとめると:
– 『村上春樹WORKS』は全16巻の個人全集で、2027年1月27日から隔月で刊行開始。
第1回配本は第8巻『1Q84(全)』で税込18,700円
– デビュー作から最新作まで、長編・短編・ノンフィクション・エッセイをほぼ網羅し、各巻に著者本人の「自作解題」、月報として三宅香帆氏の連載が付く
– 第1〜5回配本の購入者には『村上春樹自選 単行本未収録エッセイ集』が進呈され、新潮ショップで全巻セットを予約購入し完結まで継続購入した数量限定の購入者には、有償特典として直筆サイン入り地図の複製画が付く
新潮社の発表ポストから広がった反応
発表は新潮社の公式アカウントから、全集のビジュアルとともに投稿されました。
【ニュースリリース】#村上春樹 さんの約半世紀にわたる作品を一挙収録! 決定版個人全集『#村上春樹WORKS』全16巻、2027年1月27日から刊行開始。
— 新潮社 (@SHINCHOSHA_PR) 2026年9月1日
▼詳細https://t.co/c7faJW1BrL pic.twitter.com/hqFLWv5YQW
投稿では「世界が待ち望んだ本格的全集、ついに刊行!」という言葉が使われています。
村上春樹の作品は国内だけでなく海外でも読まれてきた経緯があり、この言い回しは大げさな煽りというより、長年断片的に読まれてきた作品群を一つの全集としてまとめる意義を表したものと受け取れます。
ただ、発表の文言だけでは「結局何巻に何が入るのか」「いくら払えば全部揃うのか」までは分かりません。
新潮社の特設サイトとプレスリリースで、収録内容と価格を確認しました。
全16巻、実際のところ何が読めるのか
いつから、いくらで刊行が始まるのか
刊行開始は2027年1月27日で、以降隔月でのペースになります。
第1回配本にあたる第8巻は『1Q84(全)』で、税込18,700円。
安西水丸氏の絵をあしらった筒函付きの豪華愛蔵本仕様で、各巻の価格は号数によって変動する見込みです。
全16巻がすべて揃うまでには、隔月刊行という性質上、相応の年月がかかることになります。
収録されるのは長編だけではない
収録されるのは、1979年のデビュー作『風の歌を聴け』から最新作『夏帆 The Tale of KAHO』までの長編小説11巻分に加え、単行本未収録作品を含む短編・連作小説集、『アンダーグラウンド』などのノンフィクション、『走ることについて語るときに僕の語ること』のようなエッセイまで含まれます。
長編を軸にしながらも、これまで単行本として読みにくかった作品まで一つの全集の中に収める構成になっているのが特徴です。
全集ならではの付録は何が付くのか
各巻には著者自身による「自作解題」が収録されるほか、月報として文芸評論家・三宅香帆氏の連載が付きます。
購入者向けの特典としては、第1〜5回配本を購入すると『村上春樹自選 単行本未収録エッセイ集』が無料で進呈されます。
さらに新潮ショップで全16巻セットを予約購入し、完結まで継続購入した数量限定の購入者には、有償特典として著者直筆のサイン入り地図の複製画が進呈されるとされています。
読み物としての本体に加えて、全集を通して読み進める過程そのものを楽しませる作りになっているといえそうです。
Pintab編集部の考察:全集という形が持つ「読み直させる力」
村上春樹の作品はこれまでも文庫や単行本で個別に手に入れることができました。
それでもあえて全集という形を新潮社が選んだ背景には、単なる「まとめ買い需要」以上の狙いがあるように見えます。
各巻に著者自身の「自作解題」が付くという点は象徴的で、これは単に過去作を再収録するだけでなく、作者自身が半世紀分の仕事を振り返るという、全集でしか成立しない企画です。
もう一つ注目したいのは、月報に三宅香帆氏を起用している点です。
同氏は読書論やビジネス書の分野で若い読者層への発信力を持つ書き手であり、既存の村上春樹ファンだけでなく、これまで作品に触れてこなかった層への入り口としても機能しうる人選に見えます。
18,700円という価格は決して手に取りやすい水準ではありませんが、隔月刊行というペース自体が、次の配本までの間に前の巻をじっくり読み返す時間を読者に与える設計とも読めます。
まとめて手に入れる全集ではなく、時間をかけて読み直させる全集という位置づけが、この企画の核にあるのではないでしょうか。
まとめ
『村上春樹WORKS』は、デビュー作から最新作までを網羅する全16巻の個人全集で、2027年1月27日に第8巻『1Q84(全)』から刊行が始まります。
自作解題や月報連載など全集ならではの内容も予定されているので、詳しい配本スケジュールは新潮社の特設サイトで確認してみてください。
さらに深掘りしたい方へ
刊行スケジュールや特典の最新情報は、以下の公式ページで確認できます。
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