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「ラヴクラフティアンは必読」――ジャンプ+新連載「ノイズリング」、初回100万ビューを集めた深海の中身

Pintab編集部
「ラヴクラフティアンは必読」――ジャンプ+新連載「ノイズリング」、初回100万ビューを集めた深海の中身
Mashupin

調べてみたら面白かったから、みんなにも教えたくて。

「静岡大震災」から1ヶ月後、海底の断層を調べる調査艇が深海で何かと遭遇する——。
そんな出だしの新連載が、9月1日から少年ジャンプ+で始まりました。
読み切りではなく連載作品の第1話が公開直後に100万ビューを超えたと聞くと、その数字だけでどれくらい読まれたのか実感しづらい方も多いはずです。

先に結論をまとめると:
– 「ノイズリング」は安芸勘谷さん原作・翼さん作画の深海SFホラーで、少年ジャンプ+にて毎週火曜更新中
– 初回は無料で読める設定になっており、9月15日時点で第3話まで公開されている
– クトゥルー神話(ラヴクラフトが作り上げた宇宙的恐怖の神話体系)を下敷きにした本格ホラーとして、Xでファンの間で評価が広がっている

深海探査艇が遭遇した「彼ら」の正体

物語の主人公は、盲目のソナーマン(音波で周囲の様子を探る役割の乗組員)である青年・宿木です。
架空の海洋調査機関「JANSTEC」に所属する彼は、静岡で起きた大震災の原因を探るため、有人深海調査艇の航行をサポートする任務についています。
そこで調査艇が遭遇するのは、姿の見えない「彼ら」という存在でした。

連載開始直後、原作の安芸勘谷さんはXでこう投稿しています。

「今回は作画を翼先生にお願いし自分は原作を担当します」という言葉どおり、キービジュアルは深海の青い光の中に沈む瞳を描いたもので、タイトルの不穏さを絵だけで伝えてきます。
ただ、告知ツイート自体の反応はそこまで大きな数字ではありませんでした。
むしろ話題が広がったのは、実際に読んだ人たちの感想からです。

なぜ「本格派のクトゥルー神話」と評されているのか

漫画好きのアカウントが読了直後に投稿した感想が、作品の方向性をよく言い当てています。

「ラヴクラフティアンは必読」という一言は、ラヴクラフト(怪物的な「旧支配者」たちが人知を超えた恐怖として描かれる作風を生んだ作家)の系譜を汲む作品を読み慣れた層に向けた太鼓判です。
深海探査艇が遭難し、正体不明の存在と遭遇するという第1話の展開について、「遊星からの物体X」のような密室サスペンス的な恐怖への発展を予想する声も上がっていました。

深海ホラーである必然性はどこにあるのか

陸上の怪異と違い、深海が舞台になると「逃げ場がない」という制約がそのまま恐怖の演出になります
狭い調査艇の中、外は水圧に押しつぶされる暗闇、通信も届きにくい——という状況設定自体が、キャラクターの選択肢を極端に狭めてくれるわけです。
9月15日時点で公開されている第3話まででも、登場人物が次々と窮地に追い込まれる展開が続いており、今出てきている脅威の背後にさらに得体の知れない存在がいるのではと勘ぐりたくなる作りになっています。
連載3話という早い段階でここまで考察を誘っている点は、単純な人怖さだけでなく、世界観そのものへの興味を作れている証拠と言えそうです。

Pintab編集部の考察:新人発掘の場から生まれた本格ジャンルもの

少年ジャンプ+は「初回無料」という間口の広さで新規読者を取り込みやすい媒体ですが、その分、単話の読みやすさ・展開の速さが評価されがちです。
「ノイズリング」が興味深いのは、むしろ逆の方向、つまりクトゥルー神話という濃いジャンル愛を前面に出したまま初速の数字を取りに行った点です。

原作の安芸勘谷さんは過去にも同誌でファンタジー作品を手がけており、今回は作画を翼さんに任せる座組みです。
原作と作画を分業する体制は、絵の説得力とプロットの構築力を両立させやすい反面、初回で読者の心をつかめなければ埋もれやすいというリスクもあります。
100万ビューという初速の数字は、ジャンルものとしては上々のスタートと見てよいでしょう。
今後の焦点は、この「逃げ場のなさ」を活かした恐怖演出を、連載としてどこまで持続できるかにありそうです。

もう一つ注目したいのは、感想を投稿しているアカウントの傾向です。
「クトゥルー神話」「ラヴクラフティアン」といった言葉を自然に使いこなす読者層は、決して広くはないジャンル愛好家のはずですが、その層がまず食いついて熱量の高い感想を投稿し、それを見た一般読者が「気になるから読んでみよう」と追随する——という広がり方をしているように見えます。
派手な宣伝よりも、濃いファンの言葉が初速を後押しした可能性がある例として、読み切りが乱立するWeb漫画の中でも参考になる滑り出し方ではないでしょうか。

まとめ

「ノイズリング」は、深海という舞台設定そのものを恐怖装置に変えたクトゥルー神話ホラーとして、連載開始直後から読者の考察を誘う滑り出しを見せています。
毎週火曜更新なので、続きが気になった方は次の更新を追いかけてみてください。

さらに深掘りしたい方へ

作品の詳細や最新話は、少年ジャンプ+公式サイト「ノイズリング」で確認できます。
連載の経緯についてはコミックナタリーの紹介記事にも詳しい解説があります。

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