幕末佐賀の硬派マンガなのに、登壇したのは着ぐるみ――『さがドーン』発売記念トークショーの中身
気になる話題を見つけてきたよ。さっそく紹介するね!
「トークショー始まりました! 泰三子氏は佐賀県弁護士会マスコット『よか丸くん』の着ぐるみでの登場です!」
そんな一報がXに流れたのは8月23日の午後でした。
舞台は佐賀・幕末を描いた漫画『さがドーン ~江藤新平と肥前の妖怪~』の発売記念イベント。
江藤新平という実在の維新志士を主人公にした、決して軽い題材ではない作品です。
それなのに、当の作者本人は着ぐるみをまとって登場しました。
会場で何が起きていたのか、確認できる範囲で追ってみます。
先に結論をまとめると:
– 『さがドーン ~江藤新平と肥前の妖怪~』(講談社モーニングKC)は2026年8月21日発売、価格792円(税込)の全1巻完結作
– 8月23日16時から佐賀市のゆめタウン佐賀で発売記念イベントが開催され、作者・泰三子さんと佐賀県知事・山口祥義さんが登壇した
– 泰三子さんは佐賀県弁護士会マスコット「よか丸くん」の着ぐるみ姿で登場し、購入者には限定でサイン入りポストカードが配られた
着ぐるみで登壇したのは、ほかでもない作者本人
投稿に添付された写真には、ステージ上でよか丸くんの着ぐるみをまとった人物と、それに向き合うもう一人の登壇者の姿が写っています。
トークショー始まりました!
— 『ハコヅメ』『だんドーン』公式 (@KOBAN_JOSHI) 2026年8月23日
泰三子氏は佐賀県弁護士会マスコット「よか丸くん」の着ぐるみでの登場です!
盛り上がっております! pic.twitter.com/j7GjpXTSuG
投稿元は『ハコヅメ』『だんドーン』の公式アカウント。
この着ぐるみの中にいたのが、ほかでもない作者の泰三子さんです。
『さがドーン』は、泰三子さんの代表作『だんドーン』のスピンオフにあたる作品で、幕末の佐賀藩を舞台に、司法制度の礎を築いた江藤新平と、藩主・鍋島直正らを描いています。
歴史ものというと構えて読む人も多いテーマですが、発売イベントの一幕はかなり砕けた空気だったようです。
なぜ知事まで登壇することになったのか
佐賀新聞の報道によると、このイベントには泰三子さんに加えて佐賀県知事・山口祥義さんも登壇し、カリスマ書店員として知られる本間悠さんが進行役を務めました。
テーマは江藤新平や幕末佐賀藩の魅力。
県のトップが一冊の漫画の発売イベントに顔を出すのは珍しいケースといえそうです。
佐賀県にとって江藤新平や幕末期の郷土史は、単なる歴史の一コマではなく、地域として押し出したい題材になっていることがうかがえます。
イベントに合わせて会場ではコミックスの販売会も開かれ、購入者のうち先着300人には泰三子さんのサイン入りポストカードがプレゼントされました。
『さがドーン』自体は全1巻で完結する作品です。
長期連載を追いかける必要がなく、1冊で幕末佐賀の物語が完結するという点も、地元でまとまった注目を集めやすかった要因といえそうです。
主人公・江藤新平とはどんな人物なのか
作品の主人公である江藤新平は、幕末から明治初期にかけて活動した佐賀藩士です。
明治新政府では司法制度の整備に関わり、日本の近代的な裁判制度の礎を築いた人物として知られています。
一方で、政府内の対立から佐賀に戻り、士族反乱「佐賀の乱」に関わって命を落とすという波乱の後半生を送りました。
作中でもう一人の軸となる鍋島直正は、幕末の佐賀藩主として藩政改革や科学技術の導入を進めた人物です。
こうした実在の人物たちを、泰三子さんならではの軽妙な筆致で描いているのが本作の特徴で、堅い歴史ものというより、郷土の偉人を身近に感じさせる作りになっています。
作者は『ハコヅメ~交番女子の逆襲~』でも知られており、某県警に10年間勤務した元警察官という経歴を作品に生かしてきた書き手でもあります。
Pintab編集部の考察
作者本人が着ぐるみで登壇する演出は、一見すると作品の硬派なテーマとちぐはぐに映ります。
ですが、江藤新平のような歴史上の人物を主役に据えた漫画は、そのままでは「難しそう」という壁を感じさせやすいジャンルでもあります。
よか丸くんという地元では見慣れたマスコットを介すことで、身構えずに会場へ足を運べる空気を作った、と見ることもできます。
知事まで登壇する規模のイベントになった背景には、ある事情が透けて見えます。
江藤新平という題材は、佐賀県にとって単なる漫画の主人公ではなく、地域の物語として発信したい存在でもあるのです。
全1巻という区切りの良さも含め、地方発の題材が全国区の読者に届くかどうかは、こうした「まず手に取ってもらう」仕掛けの積み重ねにかかっているのかもしれません。
着ぐるみという一見軽い入り口の先に、江藤新平という重厚な題材が待っているという落差そのものが、この日のイベントを語りやすいものにしていたとも言えそうです。
まとめ
『さがドーン ~江藤新平と肥前の妖怪~』は8月21日発売済み、全1巻792円。
発売記念イベントでは作者本人が着ぐるみ姿で登壇し、佐賀県知事も交えたトークショーで幕末佐賀の魅力が語られました。
さらに深掘りしたい方へ
イベントの詳しい様子は、以下の記事でも確認できます。
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